【フォアハンド】安定するスイングを考える
皆さんこんにちは。
今回はフォアハンドについてです。
フォアハンドのスイングなのですが、意外と悩みを抱えている方が多いと思います。
ある日突然スイングの仕方がわからなくなった、、、
このような経験がある方もいると思います。
そこで今回はストロークが安定するスイングの方法について考えていきます。
【フォアハンド】安定するスイングを考える
安定するスイングとは
まず安定するスイングについて考えていきます。
テニスでは色々な方がスイングについて解説していて、どれが正しいかは正直なところ分かりません。たびたび論争が巻き起こっています。
しかし、正しいかどうかはさておき、筆者がプロ選手の動きを分析した結果、「安定したスイング」には共通したポイントがあります。
それは、ラケットの軌道が「上→下→上」になっていることです。
このブログでは「ダウンスイング」と呼ぶことにします。
ダウンスイング
ダウンスイングの説明するにあたり、ジョコビッチ選手をモデルにします。
ジョコビッチ選手はプロの中でも、このダウンスイングがシンプルなので、説明しやすいです。
後ろから見たダウンスイングの軌道です。
ラケットヘッドがコート右側に傾いている状態(テイクバック完了)からスイングを開始するのですが、この時上から下に向かってラケットが一度ダウンします。
そこから今度は下から上のスイングに変わります。この部分でインパクトして、ボールに回転をかけます。
今度は横から見たダウンスイングの軌道です。赤い丸のところが打点になります。
スイング開始はラケットが一度上から下に行き、そこから今度は下から上の軌道になっていることが分かります。
グリップによって多少の違いはありますが、安定したストロークを打っている選手はみんな共通してこの「ダウンスイング」が行われています。
ダウンスイングのメリット
ざっくりダウンスイングの説明をしたので、ダウンスイングのメリットを4つ挙げていきます。
①自然と打点が前になる
1つ目は自然と打点が前になることです。
この部分はダウンスイングで考えた時にラケットがダウンした状態です。ラケット面に注目して欲しいのですが、下向きになっていることが分かります。
もし、玉詰まりを起こしてこのタイミングで打ってしまったらどうなるかは明らかだと思います。
このダウンスイングは打点が前でないと打てないのです。
打点が前でないと打てないということは大きなメリットになります。
「テニスは打点を前にして打つ」というのが1つのキーポイントです。このダウンスイングを行うことによって、嫌でも打点が前になります。
ちょうど下から上の軌道になるあたりでインパクトすることが出来れば、しっかりボールに縦回転をかけることができて、常に打点を前にして打つことが出来ます。
②余計な力が必要ない
2つ目は、余計な力が必要ないということです。
テイクバック完了からスインクを開始する時、上から下に向かってのラケットダウンが起こります。
このラケットダウンは、意識しているのではなく、「重力」を利用しています。
重力を利用することで、筋力に頼ることなく楽にスイングすることが出来ます。
ダウンスイングに余計な力は必要ありません。
余計な力が必要ない⇒脱力できている
とも言えます。
③ミート率が上がる
3つ目はミート率が上がるということです。
過去に、間違ったテイクバックと振り遅れの関係の記事で、打点とラケットが直線的であるとフレームショットや振り遅れが少ないと説明したことがあります。
※こちらも読むとより理解が深まると思います。
直線的になるためには、ラケットヘッドがテイクバック時にやや右側に倒れていることが条件になってきます。
そして、ダウンスイングはテイクバック時にラケットヘッドがやや右に倒れているか、最低でもラケットが垂直になっていないとうまく行うことが出来ません。
ですので、ダウンスイングは、打点とラケット面のラインが直線的になる条件を満たしていることになります。
そのことを踏まえると、ジョコビッチのスイングは、テイクバック時にラケットヘッドが右側に傾いているので、打点とラケット面のラインが直線的な関係を保ったままスイングすることが出来ます。
フレームショットや振り遅れが少なくなるのでミート率が上がるというわけです。
④スイングが安定する
4つ目は、スイングが安定するということです。
②と似たような説明になりそうですが、ダウンスイングにおけるダウンする動きは重力を利用しています。
そのために余計な力が必要ありません。
余計な力が必要ないということは、体力の消耗を最小限に抑え、長時間打ち続けていても安定したスイングが可能になります。
どうしても筋力に頼った打ち方は、スイングスピードにバラツキがあり、体力の消耗も増加します。
このスイングが安定するということは非常に大きなメリットとして挙げることが出来ます。
ダウンスイングのポイント
次にダウンスインクのポイントを2つ紹介していきます。
①楕円形の軌道
1つ目のポイントは楕円形の軌道です。
上から見たダウンスイングの軌道を簡単な図で表してみました。
しっかりダウンスイングが出来ている方はこのような楕円形の軌道になります。
この軌道は打点とラケットのラインが直線的になっているので、ミート率が上がります。
ダウンスイングではこの直線的なラインが欲しいのです。
反対に筆者が真横打ちと呼んでいるスイングは、ラケットヘッドを背中側に倒して遠心力でスイングしているので軌道は円を描いたようになります。
これは直線的なラインではないので、ミート率が下がることになります。
この真横打ちは安定性からみると他にもデメリットだらけなので、このブログではあまりお勧めしていません。
※真横打ちの説明は今回は省きます。
少し話がそれたので、もう一度確認します。
ダウンスイングを行う上では楕円形の軌道になり、打点とラケットのラインが直線的になることで、ミート率が上がるということになります。
②振り子のイメ―ジ
2つ目のポイントは、振り子のイメージです。
今度は横視点で考えます。
ダウンスイングは振り子の動きだというのは語弊がありますが、重力によって動いている点においては共通点があります。
腕だけの動きを考えた時に、肩を支点に重力によってダウンして、今度は上がっていくという振り子に似た動きになります。
実際は、肩は腕と胴体をつなぐ部分ですので、身体の回転運動によって、肩も 胴体と一緒に回転運動をします。
この画像で説明すると、肩は身体の回転運動によって点Aから点Bに移動しています。
それと同時に、腕は肩を支点に重力に従って振り子のような運動が行われています。
これらの動きは、ダウンスイングの本質的な部分なので重要です。
ですので、ダウンスイングをするときは振り子のようなイメージを持って実践してみてください。
③テイクバック
上記でも説明しましたが、ダウンスイングはテイクバック時にラケットヘッドがやや右に倒れているか、最低でもラケットが垂直になっていないとうまく行うことが出来ません。
ですので、ダウンスイングを実践するなら、テイクバックはラケットヘッドがやや右側に傾くようにセットするのがポイントになります。
過去にテイクバックのポイントについて記事にしたのでこちらも参考にしてください。
まとめ
今回は、安定しるスイングは「ダウンスイング」として、メリットとポイントを挙げてみました。
もし安定したスイングでストロークを打ちたいと思っている方がいれば、このダウンスイングを実践してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。