テニスにおける4スタンス理論②
皆さんこんにちは!
今回は前回同様、「4スタンス理論」がテニスとどう関係しているかについての考察です。
前回は簡単にではありますが、「4スタンス理論」について説明しました。
まだ前回の記事をご覧になっていない方は
「テニスにおける4スタンス理論①」
をご覧ください。
今回は前回の内容の補足と、実際にプロのテニス選手を4タイプに分けていきたいと思います。
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【テニス】第1回 インパクトの重要性と最出力打点捕捉能力の構築|RogerOikawa @rogeroikawa #note https://note.com/rogero_tennis3/n/n7d812fd4a152
※このブログではテニスについて論理的に考察していきます。
前回の補足
まずは前回の記事のでは紹介できなかった特徴について2つ紹介します。
①体幹の稼働と全身運動のベクトル
前回、4スタンス理論ではつま先重心である「Aタイプ」とかかと重心である「Bタイプ」に分類できると説明しました。このAタイプとBタイプの力の出しやすさが異なります。
力の出しやすさというのは、体幹の稼働と全身運動のベクトルのことを指します。
Aタイプの体幹の稼働は「伸展」、全身運動のベクトルは「上昇」です。
一方、Bタイプの体幹の稼働は「圧縮」、全身運動のベクトルは「下降」です。
また、クロスタイプとパラレルタイプではベクトルの方向が違います。
クロスタイプは肩と股関節の対角線上に向かってベクトルの力が働きます。
パラレルタイプは肩と股関節を垂直線上に向かってベクトルの力が働きます。
前回を振り返ると、クロスタイプはA1、B2、パラレルタイプはA2、B1でした。
つまり、4タイプそれぞれ体幹の稼働と全身運動のベクトルが違うことになるのです。
ややこしくてイメージしづらいので図で表してみます。
こんな感じになります。
この体幹の稼働と全身運動のベクトルについては、テニスでいうストロークのインパクト時などの考察で非常に参考になります。
実際はAタイプは伸び上がり、Bタイプは縮こまりと覚えておけばOKです。
②4スタンス理論の動きは無意識レベル
前回から4スタンス理論について簡単に紹介してきましたが、ひとつ注意するべきポイントがあります。
それは、
「4スタンス理論の動きは無意識レベルである」
ことです。
前回の記事の冒頭で、4タイプは先天的に決まると書きました。先天的というのは、生まれつき持っているものを指します。血液型も先天的なものです。なので本来、意識しなくても無意識レベルでタイプごとの特性が動作に現れるのです。
あくまでも4スタンス理論は、考察や動作分析をする手段であり、「必ずこのタイプはこうしなけれはならない」などということはありません。
指導にはあまり4スタンス理論を使うのはお勧めしません。
それは、「無意識レベル」という前提があるからです。ここは重要な部分です。
ですので、4スタンス理論は、軸の取り方の違いから発生する動作(打ち方など)の違いを説明や考察手段としては使えますが、オープンスキル要素の多いテニスで指導などに応用するのは(現時点では)難しい、または不向きという結論です。
プロテニス選手を4タイプに分類
タイプ別に分けるとこうなります。
A1タイプの選手
ドミニク・ティエム
A2タイプタイプの選手
B1タイプの選手
フアン・マルティン・デル・ポトロ
B2タイプの選手
こんな感じに分類できます。
あくまで筆者のイメージでは比較的Aタイプが多い気がします。
筆者はフェデラー選手のファンですが、残念ながらA1タイプの筆者はB2タイプのフェデラーの動きを真似することは難しいでしょう。
まとめ
今回のまとめをすると、
・体幹の稼働と全身運動のベクトルは、タイプごとに異なる
・Aタイプは伸び上がり、Bタイプは縮こまり
・4スタンス理論の動きは無意識レベル
・A1タイプ・・・ジョコビッチ、ティエム
・B1タイプ・・・デル・ポトロ
・B2タイプ・・・フェデラー
という結果になりました。
もう一度いいますが、4スタンス理論はあくまでも身体の軸の取り方の違いからやりやすい動作がタイプによって異なるという説明には使えますが、実際に4スタンス理論に沿って指導するのには向いていないです。
血液型によって性格が違うとされていますが、A型が必ずしも几帳面ではないですし、O型が必ずしもおおざっぱという訳ではないのと一緒です。
なのでここだけは勘違いしないでください。
またこれからは他のカテゴリー(戦術、技術など)の考察も同時進行で載せていきたいと思います。
宜しければ他の項目もご覧ください。
コメントは受け付けていますので質問や感想があれは書き込んでください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。